DENPAADAN

 

[DENPAADAN]

Shizuka Ono

人類の運命を、引き寄せろ。

Kak Kak Kak Kak......
ワニのように微笑して去ってゆく。

彼の名は、DENPAADAN.
何も語らない彼だが、
生まれながらにして、ひとつの力を授かっている。
そう、それは、人類の未来を引き寄せるために。

星から星へ降りたって、ヒトの生命は生まれ、
次の時代へ、また次の時代へと生き続けるために、
戦うことをやめない。

滅びるもの、生きるもの。
途絶えるもの、継がれるもの。

大袈裟な話ではない。
今、タブレットを見て笑っている君にも、与えられている。
そして、ある日出逢うのだ。

じいちゃんは、昔のことを厳しく言い伝え、
親父は、少し迷いながら夢みたいなことを話して、家族のふりをする。
母の姿を見たのは、いつだろう?
学校で、テレビで、昔の歴史を、モノクロで叩きこむ。

かっこいいのは、今月のメンノンじゃなくて、
モノクロの戦いの映像だけかよ?

せめて、サッカーの観戦して、いい夏にするさ。

今のところは、iphoneのバージョンアップでよくね?
でしょ?

kak kak kak kak............................................

end

Dyaaaaammm!

Nuhuuuuuuuu!

Gaaaaaahhhh!

PPPPPPPPPP!

Ah? Okay?

m?

そーろそろ、なんかかっけー技とかでるんだろ?

ほら、なんかさ、ちゃうの??

あ!クラッシュや!

って、誰かいてるけど、ま。

少年よ、今、ただのおさーんやと思うて、スルーしたね。

え??ってか関係なくね?誰、おさーん?

ほほほ、いたいけな少年は、やはり私をスルーした。
華麗なスルーである。
私の名前は、デンパーダンだ。

はい?おさーん、デンパーダンって?
まさか、あの、、、、ぐ、ぐふはははああああ!!!!


はい?おさーん、デンパーダンって?
まさか、あの、、、、ぐ、ぐふはははああああ!!!!

厭だな。少年ったら。
私の頭の電波塔を笑ってからに。
せっかく、今晩あたり、エンジェルの魔法を教えてあげようと
思ってたのに。
困ったちゃん。

えええ!おさー、いや、デンパーダンっ!!!
ちょっとかわいいやん!
友達になるのボタン押してよ。
それとも、バンドやる?

なんか、結局デンパーダン、ジェントルやし。

end

家路に向かうバスの中。
綺麗な夕焼けにも、気づけないで、人々はタブレットに入っている。
一人ひとつのタブレットに入っている。
バスは、それが普通であるしか仕方なく、鈍く走る。

デモに参加しながら、タブレットは、格闘技のゲーム。
360度回転しながら、鋭い眼球で殴る、殴り続ける。
青年ひとり。

kak kak ka.
「残念ではあるが、この青年には、人類の未来は引き寄せられないだろう」
zazazannnnnnnnnn.........
DENPAADANは、そう言うと、青年のタブレットへの応答を切り捨てた。

なにやら、スマホで、必死に調べ物をする女性。
何もしゃべらず、スマホに入っている。

GUXXXXXLLLLLLLLLAAAAYYYYYYYYAAAAAA!

「え?これ、、、。こういうの信じたいんだよね、私」

彼女は、ひとりごとを残して、バスを降りる。
風と話しているのか、誰かと話しているのか、疲れ気味ではあるが、
笑っていた。

「私、子供の頃から、大事にしてた。でも、それがあなたと、ううん、
 本当ですか?」

すっと、消えた。2人共が、

なぜだろう、?地面に、きらりと光る何かが見えた。
誰も知らない。
誰も、カメラに写していない。
動画もブログにも載らない。

夜行性の鳥が、その昔、栄えた時代があった。
貝のような眼球で、高く空を飛ぶ。
群れをなさない鳥。

戦うことを、この世界からなくすことはできないだろう。
しかし、皆が同じように祈りを捧げ、嘆き、悲しむのは、
意味のない、戦い、戦争。大きな戦争。

信じることが違う、守りたいものが違う、
だから残すために、戦う。

戦うー

血を浴びることだけが、戦うことになってはいないか?
誰かに教えられた暴力が、正義になっていないか?
強い?かっこいい?

安いゲームにプライドまで、譲らなくていい。
かっこいいものを、極めるのは、自分。

そうだよ、タブレットに入っている、箱男に解らない
かっこよさを極めて行け。

空を観たら、サッカーが始まった。
DENPAADAN,今月のメンノン、よかったんだよね。

人類の運命、僕にも引き寄せられるかな?

風が強く吹き抜けた。

DENPAADAN

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Shizuka Ohno